広い周波数帯域をきめ細かい材料設定でコントロール。
コンピュータ、DVD/CDプレーヤ、ゲーム機などに搭載される光ディスクドライブは、微細な信号を読み取るため、外部から伝わる振動や衝撃によって、データエラーや音飛びといった不具合が起こることがあります。ヤマウチは、幅広い材料バリエーションと長年培ってきた防振理論、そして最新の解析シミュレーションを駆使して、最適な防振ゴム(ダンパー、インシュレーター)の設計を行い、製造、検査にいたるまで、お客様をフルサポート。御社の高品質な製品作りに貢献します。
防振ゴムの主な特徴
5°刻みの多彩な硬度バリエーションでチューニング可能。
防振ゴム(ダンパー、インシュレーター)は、使用するゴム材料の硬度をコントロールすることによって、振動を効果的に抑制することができます。ヤマウチでは、硬度 3~60(A)の広範囲で、5°刻みのきめ細かな硬度設定が可能。材料の選定によっても共振点を自在にコントロールすることができるため、部品の形状を決定して金型を起こした後でもチューニングでき、いっそう理想の特性に近づけることができます。
動的粘弾性(tan δ)を0.1〜0.8の幅広い範囲でグレード化。
ヤマウチは「幅広い範囲で振動を抑制したい」というニーズにお応えするため、動的粘弾性(tan δ)0.1 – 0.8という広範囲で材料をグレード化。幅広い周波数範囲をカバーして、効果的に振動倍率を抑制することができます。
- 熱硬化性ゴムのため、圧縮歪特性に優れ、高い信頼性を実現しています。
- 耐候性に優れ、40℃/50pphm×72hの条件でオゾンクラックの発生はありません。
- 環境に優しく、RoHS指令に対応しています。
- 熱硬化性ゴムのため、複雑な形状にも対応できます。
ディスクドライブ用以外にも様々な防振ゴムを作っています。
ヤマウチでは、その経験豊富な材料ノウハウと防振理論を生かして、様々な防振ゴムを生産しています。防振ゴムに関して、何か課題をお持ちでしたら、どうぞヤマウチにご相談ください。
技 術
ヤマウチは、2つの方法で優れた振動遮断性を実現しています。
共振点の移行
特定の周波数帯域での共振を回避したいときは、ゴム硬度を変えることで対処できます。例えば、図1のように、共振点を低くしたいときは、ゴムの硬度を下げることで調節可能。ヤマウチでは、硬度3~60(A)の広範囲で、5°刻みというきめ細かな硬度設定により、こうしたコントロールを自在に行うノウハウを持っています。
図 1
振動伝達率の低減
共振そのものを抑制したいときは、ゴムの動的粘弾性を変えることで対処できます。図2は、高tan δの(損失係数が大きく、弾みにくい)材料を使って、共振倍率を下げたときのイメージ図です。ヤマウチでは、動的粘弾性(tan δ)0.1-0.8という広範囲で材料をグレード化しており、お客様のニーズに幅広くお応えすることができます。
図 2
動画1は、防振ゴムが振動を抑制するときの様子を示したものです。 再生ボタンをクリックしてご覧ください。
動画 1