衝撃吸収と防振性を兼ね備えた、防振ゴムを採用。
記憶容量の大きいハードディスクは、現在、パソコンやビデオカメラに広く普及していますが、衝撃に弱いため、その大切なデータを守るために衝撃吸収ダンパーが欠かせないものとなっています。ヤマウチでは、こうした衝撃吸収機能だけでなく、定常的な外部からの振動に対しても効果を発揮するダンパーを開発し、ほとんどのすべてのビデオカメラメーカー様からご採用いただくなど、市場から高い評価を受けています。
衝撃吸収ダンパーの主な特徴
HDDを衝撃から守るだけでなく、通常時の安定動作にも貢献。
一般に、衝撃吸収ダンパーには、低硬度エラストマーやゲル材料が使用されています。これに対してヤマウチでは、防振ゴムをベースとした製品を開発。限られたスペースで効率よく衝撃を吸収できるだけでなく、通常使用における防振性も兼ね備えたダンパーとしてお客様から高い評価を受けてきました。
加工自由度が高く、複雑な形状にも成型可能。
ゲル材と比べて、形状加工の自由度が高いのも大きな特徴です。ヤマウチの衝撃吸収ダンパーは、複雑な形状加工が可能なため、製品に求められる衝撃吸収性を理想的な形で実現することができます。また、ゴム材料は三次元網目構造の架橋形態をとっているため、一般の耐衝撃ゲル材に比べて長期にわたって安定した性能を発揮。ハードディスクの信頼性向上にも貢献しています。
- CAEによる衝撃シミュレーションが可能。金型を試作する以前に、理論上のシミュレーションによって、材料や形状を検討することができます。
- さらに、試作品の段階で、高速度カメラによる画像解析を用いて、その吸収効果を実際に確かめることもできます。
技 術
損失係数と速度変化の関係
グラフ1は、損失係数の小さい材料(赤)と損失係数の大きい材料(緑)が受ける衝撃力の推移を現しています。損失係数が大きいほうが、衝撃エネルギーが熱に変わる効率が高いため、ご覧のとおり、衝撃値は低く、そして作用時間は短くなります。
グラフ 1
動画1は、ダンパーが衝撃を吸収するときの様子を示したものです。 再生ボタンをクリックしてご覧ください。
動画 1